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正泉寺の植物 その⑦「甘茶」

日本の本州の山林に自生する落葉低木で、排水の良いやや湿った日陰を好む。ヤマアジサイの変種・亜種。花は白く、ガクアジサイのように縁に沿って装飾花を付ける。
アジサイと違い葉に光沢が無く、軟らかい。アジサイの葉は毒があり、食べると中毒を起こすため注意が必要。
生薬「アマチャ」は本種の葉及び枝先を、通例、揉捻したもので、フィロズルシン(イソクマリン関連化合物)などの成分を含み、抗酸化、抗菌などの作用がある。一般用漢方製剤には配合されていません。主に丸剤などの甘味、矯味用として家庭薬原料、口腔清涼剤の製造原料として利用されます。
生の葉は甘苦い。噛み続けると徐々に甘味を感じられる。
4月~9月頃まで、綺麗な葉っぱがあれば齧ってみてね!!
写真は7月の甘茶摘みの様子。

目次

仏教と甘茶の関係

仏教の逸話に、「ガウタマシッダールタ生誕の際に天から甘露の雨が降った」というものがある。この甘露が何を指しているのか諸説あるが、日本では甘茶を甘露として花まつりの際に用いる。本来の甘露は乳製品を発酵させた醍醐とする説やソーマと呼ばれるお酒か植物液とする説がある。
昔は砂糖が貴重であり、甘さを感じる飲食料を重宝していた。かつては正泉寺にも花まつりが近くなると子供たちが入れ物を持って甘茶を貰いに来たらしい。
現在でも甘茶を4月1日~8日まで配っているが、コンビニに行けばお菓子が簡単に手に入る現代では子供が貰いに来ることは稀。悲しい( ;´Д`)

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